スポーツ物の古着を見ると、その背景やカルチャーから着方を考えたくなることがあります。
けれど、プリントされた人物や競技のイメージを、そのままスタイリングに持ち込む必要はないのかもしれません。
今回取り上げるのは、チャコール系のボディに大きなバスケットボールグラフィックが入ったスウェット。
中央に人物、その背景には大きなレタリング。
一枚で十分に存在感があります。
こういう服は、何かを足すよりも、少し引いて考えた方が着やすくなります。
プリントが強いなら、パンツは黒やチャコール、ネイビーのような静かな色にする。
足元もスニーカーだけに限定せず、革靴やシンプルなシューズに置き換えてみる。
スポーツウェアとして完成させるのではなく、普段着の中にグラフィックだけを残す。
それだけで、服の見え方は少し変わります。
ボディは〈DELTA〉。
厚すぎないスウェット地に、少し落ち着いたチャコールカラー。
年月を経たプリントにも、新品にはない柔らかな表情があります。
重要なのは、それを「古いから良い」と考えることではなく、今の服と並べた時にどう見えるか。
少し褪せた黒やグレーは、現行のきれいなパンツやアウターとも意外と自然につながります。
グラフィックには存在感があっても、ボディの色が落ち着いていることで、全体としては過剰になりません。
古着には、音楽やスポーツ、企業、土地など、さまざまな背景を持ったプリントがあります。
その背景を知ることも面白さのひとつですが、知らなければ着られないわけではありません。
まずは色を見る。
次にシルエットを見る。
そして、自分の持っている服の中に置いてみる。
そうすると、カルチャーアイテムだった一着が、少しずつ自分の服になっていきます。
全身を同じ文脈で揃えないこと。
スポーツ物なら、あえてスポーツから離れたパンツを合わせる。
古着なら、現行の服を混ぜる。
そうすることで、元々その服が持っていた背景と、今着る人の感覚の間に少し余白が生まれます。
服の意味をそのまま着るのではなく、
一度自分のワードローブに置き直してみる。
強いグラフィックほど、そのくらいの距離感で向き合うと、日常の中で長く付き合える一着になるのかもしれません。
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同じように、グラフィックやプリントに存在感がありながら、
普段のワードローブに混ぜやすいアイテムをいくつか選んでいます。
背景やジャンルだけではなく、
色やシルエットから見てもらえればと思います。